Core i7 8700K 殻割り報告(3)~クマメタル化編

前回、殻割りした 8700K の内部端子を養生したところまで作業しました。今回は、CPUコアとヒートスプレッダの間に液体金属グリスを塗ります。使用した商品はこちら。

サーマルグリズリーの conductonaut という商品です。この凶暴なツラをした赤いクマさんは、非常に高い熱伝導率を誇り、TIM の代用品としてはしばしば指名買いされているほどの有名人(有名熊?)です。あまりにも有名なので、殻割りしてサーマルグリズリーの液体金属グリスに塗り替えることを、「クマメタル化」と呼んでいたりします。

ちなみにこのクマメタル、導電性があります。その為、内部端子の方へ流れていくと困るので前回この部分を放熱接着剤で養生したわけです。養生後2時間ちょっと経過し、指で触っても表面の塗膜が剥がれないことを確認したのち、CPUコア部分にクマメタルを塗ります。

まずは、養生部分がCPUコアよりも低い高さであることを確認します。(接着剤を塗る時に、こんもりしすぎないようにすれば大丈夫。)

そしてクマメタルがどんなにはみ出しても困らないように、マスキングテープで養生します。

注射器のような容器から、ほんのちょっとを CPUコアとヒートスプレッダの裏側に盛り付けます。CPUコアの方は、もう少し気持ち多めでよかったかも。
施工前

施工後

…あんまり上手く塗れませんでした。不器用なもんで…(高倉健風に)
でもまあ、初めてにしてはうまくいったんじゃないかなと思います。まだヤラカシはなさそうです。最後に、シーラーで周囲を埋めてから殻を戻します。シーラーの一部に隙間があるのは意図的です。完全に密閉してしまうと、中の空気が温度変化で膨張したときに困るからです。必ず空気穴を作っておきましょう。(もともとのシーラーの跡もそうなっています。私は同じところを開けておきました。)

ROCKIT 88 の優れているところは、割った後のアフターフォロー。組み戻し時も付属の Relid ツールでこの通り。

あとはシーラーが固まるまで一晩放置します。クマメタル化が無事うまくいきますように!

Core i7 8700K 殻割り報告(2)~殻割り実践編

さて、前回は殻割りの準備として専用ツール ROCKIT 88 を準備したところで終わりました。

上ブロック、下ブロックで CPU を挟み込み、付属の手回しネジを締め切って固定します。固定が甘いと CPU がぐらぐらして危険なので(基板が曲がって壊れる可能性がある)、しっかりネジをしめましょう。その後、側面から飛び出てる六角ネジをレンチで締め上げます。

この時、下図のようにヒートスプレッダを横から押す金属ブロックが基板の上にのっかっている感じにします。(六角ネジにちょっと遊びがあるので、製品の個体差によっては基板の端からブロックが落っこちてしまう可能性があります。)

一気に締め上げていくと基板に負担がかかりやすいので、ゆっくりゆっくりネジを回していきます。結構な力がいります。非力な女性の方には向かないかもしれません。がんばって回していくと、ある時点でぱきっというかバキっという音がして、急に力がいらなくなります。そうしたら、封印剤がねじ切れた証。殻割り完了です、ひとまずお疲れ様でした。

CPU を壊してしまうかもしれない瞬間は、もう過ぎ去りました。胸をなでおろしながら、TIM の掃除でもしましょう。無水エタノールを綿棒に染み込ませて、CPUコアとヒートスプレッダに付着したTIM(灰色のカサカサしたもの)を拭いとります。指で触った脂分なども、液体金属グリスを弾くので邪魔者です。きれいに拭きとりましょう。基板とヒートスプレッダの輪郭にそって黒いゴム状の物質がはりついています。これが封印剤(シーラー)です。爪でカリカリこそぎ落とせます。こちらはそれほど熱心に落とさなくていいでしょう。むしろ封印剤のあとが少し残っていたほうが、あとでシーラーを塗り直す場所がわかって好ましいくらいです。

さて、掃除がすんだら次に 端子の養生をします。下図の赤丸で囲んだ部分はショートするとまずいので、放熱用接着剤を用いて絶縁します。私は COM-G52 というのを使いました。
施工前

施工後

COM-G52 の完全硬化時間は24時間ですが、いらちな私はそんなに待ちきれません。タックフリータイム(指で触っても表面が剥がれなくなる時間)は2時間ほどとのことなので、こちらを採用します(^-^;)

報告(3)に続く…。

Core i7 8700K 殻割り報告(1)~準備編

もはや何番煎じかわからないくらいのレポートですが、Intelの新型CPU Coffee Lake の殻割りをやってみたので、その流れをまとめてみました。

今回のいけにえ

殻割りって何?っていう方のためにかんたんに触れておきます。Intel の Core シリーズ CPU は、CPU 内部のコア(熱くなる部分)とヒートスプレッダ(外から見える金属の殻)の間に TIM(サーマル・インタフェース・マテリアル)という物質を挟んで放熱しています。この TIM はグリスと呼ばれています。Core i 2xxx 番台はグリスではなくてソルダリング(ハンダ)だったので非常に放熱性がよく、高評価でした。しかし、3xxx 番台以降、コスト削減のためかこの部分がグリスになって放熱面の足かせとなってしまったのです。その為、有志の間で俗に言う「殻割り」の技法が確立されました。一度ヒートスプレッダを取り外し(殻を割って)、TIM の代わりに熱伝導効率の高い液体金属グリスを塗り、またヒートスプレッダを装着するという技術です。もちろん、殻を割った時点でメーカー保証対象外になります。くれぐれも、良い子の皆さんは真似しませんように(笑)

しかし、L.A.代表は良い子ではないので真似します(^-^)
殻割りが頻繁に行われるようになってもう4~5年になるので、殻割り専用のツールを販売するメーカーも出てきました。今回はそれを使って楽ちん殻割りを実行します。

ROCKIT 88 – LGA1150/1151専用殻割りツール
https://rockitcool.myshopify.com/products/rockit-88

L.A.代表はアメリカのサイトから買いましたが、日本語で日本国内から買えるサイトもできてるようです。注文して10日ほどでシカゴから久留米までやってきました。

構造は非常にかんたんです。CPU を上のブロックと下のブロックで挟み込み、ヒートスプレッダの横っつらに小さい金属ブロックを当てます。(この時、基板の横っつらを押さないように、基板の上に載せて、殻の腹に当てるように確認します。)
あとは、六角レンチでネジを締め上げると金属ブロックがヒートスプレッダを横におし、ヒートスプレッダと基板の間の封印剤(シーラー)をねじ切って、殻が取れるというわけです。
実際にネジを締め上げる前に、ドライヤーで2~3分ほどヒートスプレッダを温めておくとシーラーが切れやすくなり安心です。CPUは100度くらいの熱まで耐えますので、ドライヤーの風くらいでは壊れません、ご心配無用です(^-^)

さて、それでは次回から、実際に殻割りを行なってみましょう。

L.A.はF.C.U.にアレしました。

「Windows Fall Creators Update は、もう少し待ったほうが良い?」

Windows Fall Creators Update は、もう少し待ったほうが良い?


で書いた不具合の続報です。

アップデートした直後から、スタートメニュー→シャットダウン(or再起動)しようとすると、不明なアプリがシャットダウン(or再起動)を妨げています…とでて、キャンセルされる問題です。同様の減少が多く見られるのは、ASRock の Z170 シリーズだそうです。そういえば、うちのも Z170 Extreme4 でした。
ただ少数ながら、国産メーカー製PCでも散見されるということで、ASRock のマザーボードだけが原因なのかどうかは不明確なままです。

今日、Z370 Extreme4 で FCU(バージョン1709)にしてみたましたが、同様の不具合は見られませんでした。というわけで、うちのメインPCは Z370 世代にアップグレードすることで問題解決とします。Z170世代(Skylake世代)で困っている方はもうちょっとだけ待ちましょう…。

買っちゃった…

今日は定休日じゃないけど定休日のような日です。(ここのところ毎週木曜日をお休みにしているので。)
そして、今日は Intel の新型CPU Coffee Lake の発売日なので、地元のパソコン工房に寄ってみたら、まあ、人のいないこと静かなこと…。ひっそりと CORE i7 8700K 発売中!とぶら下がってたので、つい…

衝動買してしまいました。

買う予定じゃなかったし我慢するつもりだったんだけどなあ…
見るだけのはずだったのに、ふらりと寄った先に、目の前にぶら下がる人参のように売れ残ってるのが悪いんだよなあ。うん、私は悪くない。

※ 人のせいにして、自分は悪くない!と納得するのは、基本的にダメな人間です。

Windows Fall Creators Update は、もう少し待ったほうが良い?

遅ればせながら、10/17より日本でも公開開始となった Windows10 の大型アップデート、通称 Fall Creators Update を試用してみました。仕事が暇になったので自由になる時間が増えたため、今のうちにトラブルを検証しておこうと思いまして。

Microsoft 公式サイトからアップグレードアシスタントをダウンロードしてきて、Media Creation Tool を使って ISO ファイルを作ります。今回、事務所のメインPCと、自宅のPCを Fall Creators Update にしてみますが、2台ともデジタルライセンスを付与しているため、Windows10 ISO からのクリーンインストールを行えば、ネットに繋がったときに自動的にライセンス認証が終了します。もちろん、クリーンでなくとも現環境を維持したままのインプレースアップデートも可能です。
さて、無事 Fall Creators Update にアップデートできたのでしょうか? 確認方法は「設定」から行います。

「設定」の中の「システム」をクリックし、リストに出てくる一番したの「バージョン情報」をクリックします。するとウィンドウの右半面に Windows のバージョンが表示されます。ここが、「1709」になっていれば、Fall Creators Update 完了です。1703 の方は、ひとつ前のバージョンの Creators Update でとどまっています。

何事もなくインストール(またはアップデート)が終了して、うわさの UDデジタル教科書体なんかを堪能し、さすがに Windows10 も安定してきたな…と一息ついたのも束の間、当方の環境では主に2つのトラブルに遭遇しました。

(1) 再起動/シャットダウン時に、不明なアプリのアイコンが表示され「このアプリが再起動(またはシャットダウン)を妨げています」と表示され、ずっと待っていると操作がキャンセルされてデスクトップに戻ってしまいます。

(2) こちらが致命的なのですが、CPU内蔵グラフィックを使用している自宅PCでは、スリープ復帰後にかなりの確率で画面表示が正常に行えなくなりました。全面白一色の縞模様みたいな画面になり、一部マウスカーソルの部分が白いモザイク状に表示されます。マウスを動かすと、モザイク状の部分も一緒に動くようです。OS の根っこの部分は動いているようですが、これでは使い物になりません。

(1)は、左下のスタートメニューからクリックで選択した場合のみの話で、ランチャーソフトなどの独自の再起動ボタンなどでは妨げにならないようです。また、「強制的に再起動(シャットダウン)する」ボタンは有効なので、本質的には困ることはないかもしれません。Windows Update で修正が降ってくるのを待ちましょう。

(2)は…困りました。職場のメインPCではそのような表示になることがなかったのですが、これはディスクリートGPU(GeForceGTX960)を使用しているからかもしれません。ひょっとすると自宅PCにもビデオカードを追加すれば治るのかもしれませんが、あいにく今手元には予備パーツがありません。仕方がないので、バージョン1703に戻しました…。

というわけで、当方では結局2台ともバージョン1703に戻してしまったわけですが、Windows10出始めの頃から1年目までくらいに比べると、大型アップデートを行っても致命的なトラブルになりにくいようになってきた気がします。もっとも、発売から2年も経って、未だにしょっちゅう致命的トラブルを起こすようでは、安心して使えないとも言えますが…(^-^;)

プリンターの修理を試みています

みなさん、ごぶさたしております。L.A.デジタルサポート代表のモノグサAです。

なんだか忙しく出張を繰り返していたら、いつの間にか8月も終わろうとしているではありませんか。前回のブログ記事を書いたのは7月末でしたっけ…サボり癖がつき始めるとだめですね。

というわけで、8月の投稿数ゼロという不名誉な記録を打ち立てないために、今日はプリンターの修理の様子をお伝えします。お伺いしたお客様宅で、「ずっと前からプリンターの印刷がうまくいかないんだけど…」ということでその場でドライバーの入れ直し、ヘッドクリーニング、ノズルパターンのチェック等を行なったところ、黒インクが完全に出ません。残量はまだ半分くらいあるようですが。その他カラーインクも、ところどころかすれています。これは、ヘッドを外して清掃しなければ治りませんね。というわけで、事務所に持ち帰って分解します。

Epson PM-D800 というプリンターです

インクカートリッジを全部取り外したあと、ネジを4箇所ほど外して、リボンケーブルを引きちぎらないように気をつけながらヘッドを取り外します。取り外したヘッドは、無水エタノールの足風呂につけて、ときどきキムワイプで拭き取ります(ゴシゴシしないで、そっと載せるだけ)

これを繰り返し繰り返し行うと、清掃完了!(だったらいいな)

とりあえずダメ元で…ということでお預かりしていますので、今日1日清掃作業を試してみようかと思います。

 

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Windows Update が繰り返し失敗する日

客先にて久しぶりに Windows Update でハマったので、備忘録代わりに回避方法を書いておきます。

今回問題だったのは、Widows 7 SP1(64bit) の 2017 -7月のマンスリーロールアップ(KB4025341)です。ちなみにこのPCは今月リプレースされたばかりで、Windows Update を繰り返し実行しています。その際、何回かエラーが起きることがありました。(よくあることです。) しかし、再起動してもう一度試したり、更新項目をこまめに分けたりして何度か Update を繰り返すと、そのほとんどはインストールすることができました。でも、最後にこの KB4025341 だけがしつこく残っていたのです。

よくある対策として、Windows Update の Fixit を使う、Windows Update サービスを一旦停めて、一時ファイルを削除してサービスを再起動する等がありますが、何度試してみても、エラーコード8024200D で失敗します。しょうがないので、こういう時は Google で先人の知恵に学びます。すると、「Windows Update の履歴データと実際の状態が食い違っているために起きる」というヒントが得られました。そのヒント通りに、データベースを作り直すと、なんと、なんと…! 動きませんでした~(x_x)

しかし、ヒントはもうひとつありました。何度も何度も失敗を繰り返すため、問題の解決を先送りして KB4025341 を非表示にしたときのことです。Windows Update の更新を確認したら「最新の状態です」と表示されるはずでした。私はそう期待して確認したのですが、あにはからんや、そこには、「2017-6月のマンスリーロールアップ(KB4022719)」がリストに載っていたのです。

そこでピーンと来た私は、KB4022719 も非表示にしてみました。すると今度は「2017-5月のマンスリーロールアップ(KB4019264)」が出て来るではありませんか。だんだん面白くなってきました(笑)

どこまで遡れるか試してみるのも面白かったのですが、あいにくここは仕事場で、Windows Update なんてさっさと終わらせて別の仕事に取り掛かりたかった私は、とりあえず KB4019264 を適用してみることにしました。そして……インストールが完了しました!! よし、いいぞ!

その後は、非表示にしていた6月分(KB4022719)を適用…成功! さらにKB4025341を表示に戻して適用…成功!成功!

はぁ~~…これまでの苦労はなんだったんだろう。

最後に短くまとめておきます。

Windows Update は、まとめて適用するとエラーが起きることがよくあります。こまめに Update をすると起きるエラーも起きなくなることがあります。普段、あまり PC を使わないユーザーが久しぶりに Windows Update するとエラーが起きがちで、毎日 PC を触っているようなヘビーユーザーが Windows Update のトラブルに遭遇しにくいのは、これが理由です。

慣れていたはずの事象ですが、すっかり失念していましたWindows Update 未適用の Windows 7 を触るのは久しぶりだったからね、しょうがないね(^_^;)

ASRock DeskMini 110 で一台

こんにちは。最近、親戚筋の測量登記事務所に滞在していることが多くて、自分の事務所を放置しがちになっているモノグサ代表です。暑さにやられて、クーラーの風にやられて、気管支が腫れ上がっているらしいです…。

ところで、自分の事務所でも自宅でもない場所に常駐する時間が増えたので、その場所のために新しくPCを1台組んでみました。いつもなら全パーツを吟味してフルカスタムで組み立てするところですが、ちょっとお疲れ気味のため(&設置先が狭いので) ASRock DeskMini 110 というベアボーンキットで少々楽をしてみました。筐体にマザーボードは組み込み済みで、電源はACアダプタ付属、ケーブル類も同梱されていて、あとはCPU/メモリ/ストレージを買ってきて接続すればOKです。らくちんらくちん。

筐体の大きさはこんなにコンパクト。比較対象が将棋盤なのは、藤井四段の連勝記録で大ブームだからです(笑)

CPUは、Core i3 7320 を中古で購入。メモリはポイントが余ってたので、通販で4GB x2枚セットを購入。ストレージは、メインPCのメインドライブの予備として保管していた、SanDisk SSD ExtremePro 480GB を奮発!(鼻息荒く)

OSもアプリケーションも使いまわしでタダ。今回はベアボーンキット、CPU、メモリでだいたい3.5万円前後の手出しで済みました。安価に作ったわりにはパフォーマンスは良好。サブPCとしてはもったいないくらいの出来です。

マザーボードが小さすぎて、CPUのリテールクーラーで大部分が隠れてしまいます(笑)

BIOS の Fan-Tuning で CPUクーラーのモードを Standard にすると結構うるさいです。夜、自宅の寝室で使うと、騒音が気になるかもしれません。昼間の事務所で使う分には、他の騒音に紛れてそんなに気になりませんが…。モード Silent だとほとんど気にならないくらいの騒音になりますが、なにせ季節は夏。温度が怖いのでしばらくは Standard のままでがんばります。だって、ケースファンもついてないし、冷却はCPUファンの風で頑張ってもらわないとね(^_^)