PC-Mark08 のスコア(KB4056892 適用前後)

(19:30改訂 KB4056892とKB4058702ではファイルサイズに大きな違いがあるので、より大きいKB4056892を適用してやり直しています)

正月から世間を賑わせている Intel CPU のパフォーマンス大幅減(か?)の話題について。
Microsoft Update カタログのサイトから、セキュリティ対策のアップデートがダウンロードできます。

以下、Windows10 のそれぞれのバージョン別に異なるKB~をダウンロードして適用する必要があります。

Windows 10 version 1607 KB4056890
Windows 10 version 1703 KB4056891
Windows 10 version 1709 KB4058702,KB4056892

なぜか、一番新しい Fall Creator’s Update (ver.1709)には2種類ありますが、両方とも適用してみました。KB4058702 → KB4056892 の順で適用しました。(順番は、当方が気づいた順です。)
さて、問題はこのアップデート適用後、巷で騒がれるように大幅な性能低下がありえるのか?ということです。有識者による Linux Patch のビフォーアフターテストでは、最大30%減という大幅ダウンが計測されました。これは、WindowsよりLinuxのほうがシステムコールのオーバーヘッドが小さく、相対的に今回の問題の影響を受けやすいことと、Linuxの得意なサーバー分野でよく使われるメモリの読み書き、ディスクのI/Oといった処理がもろに今回の影響を受けることが理由と思われます。Linux に比べれば、個人ユースの Windows への影響は小さい…と思い込みたいところですが、果たして結果はいかに。

まずは、アップデート適用前のベンチマーク結果を掲載します。使用したのは PCMark 08(HOME Accelerated 3.0) と CrystalMark2004R7 です。



PCMark 08 Score: 5958
CrystalMark2004R7 Score: 655249

次に、KB4056892適用後のベンチマーク結果です。

PCMark 08 Score: 5813
CrystalMark2004R7 Score: 647071

上記を見比べてみると、PCMark 08 5958→5813(2.5%減)、CrystalMark 655249→647071(1.3%減)という結果になりました。CrystalMark の MEM だけを見れば 125955→121674(3.4%減)、PCMark 08 で特に悪いケースは Casual Gaming の 164.20fps→151.64fps(7.7%減)という結果になりました。
Linux界隈の30%減という数字に比べればだいぶ大人しい減少幅ですが、Casual Gaming で 8%弱の性能低下という結果は、気になる人には気になるのではないでしょうか。

思ったよりも小さい影響で、私は胸をなでおろしました。これなら、途方に暮れて、Coffee Break する必要もないかな、と思います:-)

しかし、Windows への影響は小さい!と断言するのは早計です。あくまで1例のベンチマーク結果にすぎません。さらなるアップデートでいつの間にかさらに性能が制限されることもありますし、そもそもワークロード(PCの使い方)が異なる場合は、影響の結果も異なることは容易に推測されます。サーバー用途に近い使い方をしている個人の方は、確実に私よりも大きな性能低下を経験することになると思います。

そして、今回の問題の主戦場になるであろうサーバー向け市場への影響次第では、半導体業界の巨人が揺らぐ展開もありえるかもしれません。楽しみにしていればいいのか、恐れおののいていればいいのか…

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