報道関係者って、なんでいつまでも同じこと叫んでるんですかね(FUD)

年初来から業界を騒がせている Spectre/Meltdown 脆弱性問題ですが、これらは Intel製CPU に致命的な問題をひき起こす可能性がある一方、AMD製CPUには比較的影響が小さいと言われていました。しかし、問題発覚から2ヶ月半、ここにきて AMD にも同様(もっとひどい?)の脆弱性があるのではないか、とのレポートが報道されました。

AMD製CPUに「致命的」欠陥 悪用でPC乗っ取りも
http://www.afpbb.com/articles/-/3167253?cx_position=3

↑これなんか、もう確定事項のように記事になってますが…英語圏の情報だとまた、異なる扱われ方をしています。

CNET
https://www.cnet.com/news/amd-has-a-spectre-meltdown-like-security-flaw-of-its-own/

↑こちらも、本文では似たような伝え方になっていますが、Comment欄を見ると「CNET、お前本気で信じてんのか?」とか「この報告は怪しい」といったコメントが目立ちます。たとえば、このレポートを出した企業については、こんな情報が寄せられています。

  • 公表元は CTS Labs という イスラエルのセキュリティ企業 (Intelゆかりの地)
  • 会社のHPが作られたのが7ヵ月前 (Spectre/Meltdown発見後)
  • 公表ページのドメインを取得したのが3週間前
  • 通常、脆弱性の発見(製造企業への報告)から公表までは90日の時間をおくはずなのに、CTS-LabsはAMDに対して24時間の猶予しか与えなかった。(Spectre/Meltdownのときは90日ルールは守られた。Intelには既知の問題だったくせに、予定通りCoffeeLakeプロセッサを売りさばいた)

さらに、CTS Labs がつくった amdflaws.com というサイトに、法的免責事項についての記述があります。
Legal Disclaimer(法的免責について)
https://amdflaws.com/disclaimer.html
The report and all statements contained here in are opinions of CTS and are not statements of fact.『これらのレポートと声明はCTSの見解であり、事実を謳うものではありません』

なんなん、この CTS Labs って。めっちゃ怪しくない?
はい、誰でもそう思いますよね。で、そうなった時にネットに群がる人たちからあらゆるあら捜しをされるのは洋の東西を問わないようで、CTS Labs の社員コメント動画に使われている背景について、フリー素材じゃないの?社内画像を合成してんの?というようなツッコミ画像が挙げられています。

CTS Labs のビデオに映ってる背景って、フリー素材のやつだよね?
https://www.techpowerup.com/forums/attachments/a5e4acfe-84cc-4997-94ae-460a5c7c918f-jpeg.98286/

もう、私はここまででこの問題を調べるのをやめました。おおもとのレポートが信用に値するものではないと判断したからです。しかし、どうせこの先クソもミソもいっしょくたに報道されて、いつのまにやらうやむやに、10年後には、そんなこともあったね(^^)という未来がまっているのでしょう。

この業界だけに限らず、今日本の政局でも同じようなことやってますが。
無理筋の主張を繰り返しているだけでは、信用なくすだけ、人心が離れていくだけだと思うんですけどね。嘘も100回言えば本当になると本気で信じてるんですかね?

ーー

(追記)
AMDのプロセッサに脆弱性、セキュリティ企業が情報公開–懐疑的な見方も(CNET japan)
https://japan.cnet.com/article/35116106/
『明らかになっているのは、それらの脆弱性が簡単には悪用できないということだ。CTS Labsによると、多くの場合、攻撃者は端末に物理的にアクセスして、最初に管理者権限を取得する必要がある。管理者権限を取得するには、マルウェアを使ってログイン中のユーザーの権限を引き上げなければならない。それだけのアクセス権があるとすれば、その端末は既に制御を奪われていることになる』
この段落だけ読んでみても、アホですか?と首をかしげたくなる(^^;)

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